ベーシック・インカム制度とは?

Pocket

今回は【ベーシック・インカム制度】について簡単に解説したいと思います。政治家が自分の主張として発言されていたり、たまにTVや雑誌などでも取り上げられていることもあるようなので、ご存知の方も増えてきたかも知れません。

では【ベーシック・インカム制度】の特徴、背景、などまとめていきます。

 

ベーシック・インカム 制度 とは?

ベーシック・インカム制度は社会保険制度などと同様の政府の制度として検討している施策の一つです。政府が、国民一人ひとりに一律でお金を支給するという制度です(子供と大人で支給額を変えるなどの細かな条件が議論されていたりもします)。

いかがでしょう?

これだけ聞くと、『働かなくても生活できる!!』とか『お小遣いが増える!!』『海外旅行にもたくさん行ける!!』など、とても夢の制度のように感じませんか?

 

ですが、残念ながらそんなに単純なお話ではありません。わかりやすいところからご説明しますと、まずは『財源はどうするのか?』という問題があります。例えば、1億2000万人に毎月5万円ずつ支給すると72兆円という莫大な予算が必要になります。ただでさえ、現在の日本は国債という借金を積み重ねながら運営されています。有識者や研究者の方々が色々なシミュレーションをされているようですが、現実的にはなかなか厳しいものがあると言わざるをえないのではないでしょうか(しかも毎月5万円では少しだけ生活が豊かになる・余裕が生まれる程度でしょう)。

 

もう少し踏み込みます。【ベーシック・インカム制度】は現行の社会保険制度の代替案として議論されています。つまり簡単にご説明すると、【ベーシック・インカム制度】が導入されると現行の社会保険制度がなくなるということです。つまり単純に自由に使えるお金(所得)が国からもらえるということではありません。

例えば、社会保険制度には病院に行った際に自己負担が1~3割しかしなくてよい医療保険制度があります(月の医療費が高額になれば、高額療養制度という制度もあります)。40歳以降の方だけですが、介護サービスを利用するのも1割の負担だけでよい介護保険制度(利用条件・上限額があります)もあります。さらに、65歳以降に毎月6~25万円(国民年金・厚生年金などの制度の違い、また現役時代の年収に応じて、年金の支給額には個人差があります。)前後受け取れる年金制度もあります。障害者への障害年金・遺族への遺族年金などもあります。

【ベーシック・インカム制度】が導入される場合、これらの社会保険制度がすべてなくなり、【ベーシック・インカム制度】だけで、医療・介護・老後、そして万が一の不測の事態も乗り越えなければいけないということです。

 

 

ベーシック・インカム 制度 の導入が検討されている理由

現行の社会保険制度は、万が一が起きた際の保障という側面が強いので、若い方であればあるほど、医療・介護・年金という社会保険制度の恩恵を受けている実感がないでしょう。そのため若い方は【ベーシック・インカム制度】の導入に賛成される方が多いかも知れません。ですが、医療・介護・年金という恩恵を受けている方からすると、【ベーシック・インカム制度】はなかなか賛成しかねる制度のように感じています。

日本において、【ベーシック・インカム制度】の導入が検討されている背景には、国の支出を減らしたいという側面もあります。日本はこれから高齢者がどんどん増加する超高齢化社会になっていきます。そうすると、加速度的に医療・介護・年金の支払い(国の歳出)が増加します。それに対して、国の収入(歳入)も増加すればいいのですが、税金を増やしたりしない限り、厳しいのが現実です。

つまり、困っている人たちを手厚くサポートしている現行の社会保険制度よりも、国民全員一律に支給される【ベーシック・インカム制度】の方が、国の支出(歳出)を抑えることができるというのです。

どういうことかというと、国は支出(歳出)をとても抑えたいので【ベーシック・インカム制度】が実際に導入されたとしても、それだけで生活できるほどの金額は支給されないでしょう。もし【ベーシック・インカム制度】だけで十分な生活ができる金額を支給したとすると、日本政府のキャッシュフローはおかしなことになるのは明らかです。

 

 

ベーシック・インカム 制度 のまとめ

【ベーシック・インカム制度】自体は、日本だけでなくフィンランド、スイス、オランダ、カナダなどの諸外国でも検討されている社会政策制度です。なので、うまく機能させることができれば、非常に素晴らしい制度となるのでしょう。

しかし、日本の現状を鑑みると、高齢者などの反対意見をどのように納得(説得)させるのかということも問題でしょうし、財源の確保、国の支出(歳出)と収入(歳入)のバランスをどのようにするのか…【ベーシック・インカム制度】を導入しようとすると解決しなければならないポイントが、まだまだとても多いです。

税率を上げることで、【ベーシック・インカム制度】の支給額を増やすことも可能なようですが、支給額だけではなく、物価上昇などと合わせて考えると、実際に自由に使えるお金は増えないという意見もあります。

 

うまく機能させれば、とても夢のある制度だと思いますし、自己責任で将来に向けてうまく準備できる方には、とても素晴らしい制度のように感じます。

私自身は、目先の自由に使えるお金が欲しいので、現実に【ベーシック・インカム制度】が毎月5万円でも導入されたら、とても嬉しいです(笑)

少しでも何かご参考になれば幸いです。