加入済みの保険を解約して新しく加入すべきでしょうか?
保険屋さんの担当者が新しく変わる度に、『今、加入している生命保険(医療保険・がん保険)を見直しませんか?』という提案がこないだろうか。これは本当にお気をつけください。本当に役に立つ重要な提案の場合もありますが、多くの場合、このような保険屋さんからの【保険の見直し提案】はあまり成績が出ていない(≒十分に稼げていない)保険屋さんの都合で連絡が来ていることがほとんどです。
また今の加入している生命保険(医療保険・がん保険)を解約して、新しく加入した方がお得なことがあるのは真実です。今回は具体的にどのような状況の場合、加入済みの保険を解約して新しく生命保険(医療保険・がん保険)に加入すべきなのかまとめてご説明します。
※もちろん、保険に加入したときと明らかに収入が増減したり、家族が増えたり減ったりなど、ファイナンシャルプランを見直すべき事情があれば、是非とも見直しの提案を受けることをおすすめいたします
加入済みの保険を解約して、新しく保険に加入すべき場合
まず一番わかりやすい例を説明します。それは医療保険です。医療保険はかなり変化してきています。特にわかりやすい変化が入院日数の保障です。一昔前の医療保険では、2週間以上の入院でなければ入院保障の給付金はもらえませんでした。その次の医療保険では、入院日数5日以上の入院でなければ入院保障の給付金はもらえませんでした。
それが昨今ではいつのまにか1泊2日の入院から入院保障の給付金が受け取れます。また保険会社によっては日帰り入院から保障対象だったりします。
あとは介護保障です。この部分の保障も飛躍的に進化しています。私が保険屋に転職した約10年前と今で保障内容が異なります。約10年前の介護保障は、基本的に要介護4・5という非常に重い介護状態にならなければ、保障の対象外でした。それが約10年で、要介護1・2という非常に介護度の軽い状態からも保険金を受け取れるようになりました。
つまり、医療保険・介護保険に関しては、保障の内容が古いままで(保険に新しく加入しなおす上で健康状態に問題がない)医療保険・介護保険の契約を継続している方は、すぐに新しい医療保険・介護保険に見直しをされることを、強くおすすめいたします。
加入済みの保険を解約せずに、そのまま継続すべき場合
こちらは実はかなりシンプルだったりします。一つ目は、保険の見直しを検討されている方の健康状態です。いくら現状加入している保険の保障内容や貯蓄機能などが、新しい保険と比較して見劣っていたとしても、新しい保険に加入できなければ意味がありません。
また健康状態によっては、【特別条件】で新しい保険に加入できることもあります。しかし、【特別条件】で加入した保険は、通常よりも保障金額が半額以下であったり、保障の内容は変わらないのに保険料(掛け金)を倍以上支払わなければいけないということもありえます。
二つ目は、いわゆる【お宝保険】に加入している場合です。【お宝保険】とは、バブル前後から契約している貯蓄できる終身保険・養老保険のことを指します。【お宝保険】は日本円建ての保障であり運用していますが、昨今の低金利からあ考えられないくらい有利に貯蓄されます。なので、新規で貯蓄できる保険に加入しなおすくらいであれば(追加で貯蓄できる保険に加入したり、外貨建ての貯蓄できる保険に切り替えるのは場合によってはありかも知れません)、【お宝保険】を大事に継続されることを強く強くおすすめいたします。
まとめ
基本的には現状加入している保険の補償内容・貯蓄額をきちんと確認することが最初のステップです。その上で、新しい保険の保障内容などを比較検討し、自分が一番最適だと思う保険を選択いただければと思います。ただ生命保険・医療保険・がん保険の資料や証券は、非常にわかりにくく記載されていたりするので、可能であれば保険屋さん2~3名程度にはご相談することがおすすめです。
専門性が高い分野は自分で考える前に、専門家から情報収集をし、最終的に自分で判断されることが一番だと思っています。これが自分の労力を最小限にして、最大の結果を手に入れる方法ではないでしょうか?
何か一つでもお役に立てていたら嬉しいです。
※ご参考
- 要介護度の説明 ⇒ 【介護保険の制度改正と生命保険】
- 要介護度の説明 ⇒ 【介護保険で保障がない若い人?!】
- 特別条件とは? ⇒ 【特別条件になっても悲観する必要はありません】
- お宝保険とは? ⇒ 【祖父母がかけてくれた保険】