万が一はないので生命保険に加入しません
保険屋さんを長くやっていると、タイトルのようなことを言ってくる方と出会います。
『自分には万が一は起きないので、生命保険には入らなくて大丈夫です』と。
正直、アホかと思います。実際に万が一が起きて困ってしまえばいいのにと思います(笑)
今回は『なぜ、このような意識の違いが起きているのか』まとめていきます。
一般人と保険屋さんの見えている世界
『自分には万が一が起きないので、生命保険には入らなくて大丈夫です』ということを言っている人と保険屋さんの大きな違いは、現実がきちんと見えているかどうかです。
ここでいう現実というのは、今の生活に実際どのくらいの金額がかかっていて、万が一それが自分で負担できなくなった場合、『誰が』『いくらの金額』を負担するのかということです。保険屋さんは仕事なので、このあたりのことまできちんと考えていますし、具体的に理解しています。
それに対して一般の方で生命保険の加入を断る方は、『今、生活できているので大丈夫だろう』『今と同じように将来も大丈夫だろう』という程度のことしか考えていません。
つまり、このような現実の世界が見えているかどうか、という差なのです。
『誰が』『いくらの金額』を負担するのか
では今の自分の生活でどのくらいお金がかかっているのか見ていきましょう。とてもざっくりとした考え方ですが、こんな感じで計算してもらえると概算が出てきます。
- 毎年の年収から手取り額を計算します
⇒ 年収(額面)×0.8 = 手取り額 - 手取り額から直近1年間で増えた貯金額を引くと、1年間で必要な金額が出ます
⇒ 手取り額 - 直近1年間で増えた貯金額 = 1年間で使う金額
これで1年間で使う金額が出てきました。しかも、これは健康な場合で必要な金額です。厳密には旅行代など、健康でなければできないことに使った費用も含まれているかも知れません。
しかし、ここで質問です。ちょっと体が不自由になったくらいで旅行に一切行けない生活で満足できるでしょうか?
私は満足できません。もちろん寝たきりで、身動きとれない場合は仕方ないですが、それ以外の場合ではたまには旅行に行って、非日常を味わいたいと思います。ここで注目いただきたいのが、健康な方が行く旅行と不健康(不自由)な方が行く旅行では、どちらの方が費用がかかるでしょうか?
当然ながら、不健康(不自由)な方が行く旅行です。
その他にも病院のお世話になるのであれば、健康なときには必要なかった病院代や手術費用・入院費用が必要になります。生命保険に入っておらず、万が一が起きてしまった場合、このような金額を自分のために準備してくれる方がいるでしょうか?
おそらく親兄弟くらいしかいないでしょう。しかし、親兄弟にもそれぞれの人生があります。自分に万が一が起きてしまった場合、彼らの人生を大きく変えてしまう可能性があります。
それでも『生命保険には入らなくて大丈夫です』と言えますか?
まとめ
保険屋さんの中には自分の収入のために、必死に営業をしている方がいることは事実です。こういう方々からはマジで加入しない方が良いです。提案してくる保険の内容は、間違いなく保険屋さんの収入を優先したプランになっています。残念なことに、私が保険屋さんで働いていた頃、同僚の中にもいました。
その反面、しっかり学んでいる保険屋さんや成果を出している保険屋さんの多くは、お客様以上に、お客様やそのご家族のことを考えています。相手とその大切な家族の人生を支えるのだという信念が半端じゃないです。
現時点の担当者がそのような方でない場合、契約をかけかえてでも、きちんとした担当者から加入すべきです。『何かをプレゼントしてくれるから・・・』『若くてきれいな女性だから・・・』そんな理由で契約していると、万が一が起きてしまった際や、10年後、20年後に必ず後悔します。