生命保険の掛け金が安くならない理由

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今回は、生命保険の仕組みについて久しぶりにまとめていきます。

昨今のテレビのコマーシャルや雑誌など拝見していて、『この生命保険は安いのでおすすめです』という意味合いの広告が多くなっている気がします。

たしかに掛け金(保険料)が安めに設定されている生命保険もあるかも知れませんが、基本的には一人でも多くの方からご契約いただきたいがための『ただの売り文句』だと思っています。

 

生命保険の掛け金(保険料)が安くならない理由を、まとめていきます。

生命保険の掛け金の秘密

生命保険に加入しているお客様が最も損失を負ってしまうことは、契約している生命保険会社が破たんしてしまうことです。そのため、日本の場合、生命保険・医療保険の掛け金(保険料)は、死亡率・事業費率・予定利率の3つを基準に決めることになっています。

(死亡率・事業費率・予定利率の詳細は後述しますが)死亡率は業界共通の数値であり、ここで掛け金(保険料)の安さの差別化はできません。事業費率・予定利率は生命保険会社によってことなるので、掛け金(保険料)の差別化が可能なポイントは事業費率・予定利率ということになります。

しかし事業費率・予定利率の詳細を見ていくと、そもそも掛け金(保険料)で差別化しづらい業界になってしまっていることがわかります。そのような背景を理解していると、『この生命保険は安いのでおすすめです』とか『格安な医療保険です』といった広告は、ただの売り文句にしか見えないのです。

死亡率・事業費率・予定利率

 

 

 

 

 

 

 

生命保険の掛け金(保険料)と死亡率

まずは死亡率について簡単に説明します。死亡率というのは、例えば100万人いたときに1年後に何人死亡しているのか、という確率のお話です。全ての生命保険会社は同じ数値で計算しているため、死亡率で掛け金(保険料)の差別化はできないということになります。

多くの方が亡くなればなくなるほど(死亡率が高くなる)、生命保険会社は保険金を支払うことが増えるので、掛け金(保険料)は高く設定しなければいけません。逆にほとんど人が亡くならなければ(死亡率が低くなる)、生命保険会社は保険金を支払うことが減少するので、掛け金(保険料)は安くなります。

きちんと調べたことはありませんが、日本のように年々平均寿命が延びていると、(死亡率が低くなるということなので)掛け金(保険料)は安くなりやすい傾向にはあります。
※実際にはインフレなどの物価変動があり(初任給なども上昇している)、金額だけでは単純に比較できません

 

生命保険の掛け金(保険料)と事業費率

次に事業費率について簡単に説明します。保険会社もボランティアではなくビジネスとして生命保険・医療保険を提供しています。つまり他の民間企業と同様に、人件費・オフィス代・備品台・印刷代・交通費などの事業を運営する上で必要な経費が発生します(さらに民間企業なので自社の利益も確保しなければいけませんが、ここでは割愛します)。そのような経費がどのくらいかかるのか根拠をもって決めているのが事業費率となります。

このような経費にどのくらいお金をかけているのか、またその内訳は会社によって異なります。そのため、掛け金(保険料)で差別化できるポイントとなります。

例えば、人件費が異常に高い生命保険会社であれば、事業費率は高くなりがちでしょう。駅前の新しいビルにばかりオフィスを構えている生命保険会社であれば、オフィス代が高く事業費率は高くなりがちでしょう。テレビのコマーシャルや雑誌などに広告を出している会社は広告費が高く、事業費率が高くなりがちでしょう。

逆にそのようなことを一切していない生命保険会社があれば、掛け金(保険料)はかなり安くなるでしょう。しかし現実的には経費を節約しすぎると、働いている方々の意欲・モラルが低下してしまい、結果的に良くない状況になってしまう可能性が格段に高まるのではないでしょう。

つまりライバル企業との兼ね合いで、事業比率は変わってくるため、一社だけ飛び抜けて事業費率を低く抑えることはなかなか難しい状況であることがわかります。

 

生命保険の掛け金(保険料)と予定利率

最後に予定利率について簡単に説明します。生命保険会社も金融機関である以上、お客様がお支払してくれた掛け金(保険料)の一部で投資を行っています。投資なので想定以上にうまくいくこともあれば、想定以下の利益しか確保できない、または損失を被ることもあります。

予定利率というのは、その生命保険会社が『このくらいの利回りで運用します』という数値を示したものになります。つまり予定利率が高い生命保険会社は投資がうまい会社でしょうし、予定利率が低い生命保険会社は投資が苦手な会社だと言えます(あくまでも目標としている数値なので、実際は投資の上手い下手とは連動しない可能性はあります)。

ただし生命保険会社が破たんしてしまうと、その会社で契約しているお客様に多大な損害が及ぶことから、生命保険会社は金融機関の中でもびっくりするくらい安全性の高いものにしか投資できないルールになっています。つまり、他の金融機関に比べると投資でめちゃくちゃ儲けるということが不可能な環境にあります。

安全性の高い投資対象の中で、良いものを探して投資しているので、やはりここでも他社の生命保険会社との差別化が難しいのが現状ではないでしょうか。

 

まとめ

死亡率・事業費率・予定利率によって生命保険の掛け金(保険料)は決まっています。上述したとおり、それらによって掛け金(保険料)で他社に大きく差をつけることは難しいことが現状です。

格安な掛け金(保険料)というのは魅力的かも知れませんが、安易にコマーシャルや広告を信じずに、自分できちんと考えることをおすすめします。自分できちんと考えるためにも、きちんとプロにも最低限1度はご相談されることをおすすめいたします。


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