暦年課税制度のおすすめ活用法

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今回も相続対策として、一番活用されているであろう制度に関してまとめていきます。その制度というのは『暦年課税制度』です。こちらの制度も万能ではないのですが、まず間違いなく5年・10年という時間をかけた相続対策としては抜群に素晴らしい制度です。

では順番に制度の概要と活用法をまとめていきます。

☆ご参考までに『贈与に関する』記事です☆

暦年課税制度とは

前回の『相続時精算課税制度』と比べるととてもシンプルな制度です。

☆前回の記事です ⇒ 【相続時精算課税制度のおすすめ活用法】

1月1日から12月31日の1年間に贈与を受けた財産の合計額の内、毎年110万円をまでは非課税とします、という制度です。つまり1月1日から12月31日の1年間で贈与された財産が110万円を超えている場合に、贈与税の申告と納税をしてください、ということです。

その為、5年・10年と時間をかけることができる状況であれば、かけた時間の分だけ多くの財産を非課税で贈与できる制度となとなります。

5年間 × 110万円/年 = 550万円

10年間 × 110万円/年 = 1100万円

 

また『暦年課税制度』の優れている点は他にもあります。基礎控除の110万円は、受贈者(贈与として財産をもらう方)ごと毎年発生します。例えば、父親がとても財産家であり、子供が3名いて、5年・10年と時間をかけて贈与するとします。

5年間 × 110万円/年 × 3名 = 1650万円

10年間 × 110万円/年 × 3名 = 3300万円

 

暦年課税制度の注意点

そんな素晴らしい制度ですが、注意すべき点もあります。それは相続発生時の直近3年分の贈与額に関しては、相続財産に合算されてしまい、相続税の対象となります。つまり『暦年課税制度』は少なくとも相続が発生する3年以上前には実施していないと効果がありません。『暦年課税制度』を活用した贈与を検討されている方は、少しでも早く実行されることを強くオススメ致します。

また、あまりにも決まった規則で贈与をしていると『定期金に関する権利の贈与』とみなされてしまい、仮に10年で毎年110万円ずつで合計1100万円贈与したとしても、1100万円の贈与とみなされてしまい贈与税を徴収されることもあります。その場合、贈与税が271万円ほどかかってしまい、手元に残る現金は829万円となってしまいます。お気をつけください。

( 1100万円 - 110万円 ) × 40% - 125万円 = 271万円
※特例の税率ではなく、一般の税率で計算しております

暦年贈与と生命保険

 

暦年課税制度がおすすめな状況

先ほどの注意点とも関係するのですが、まずは(交通事故等の不幸があった場合を除き)3年以上の時間的な余裕がある状況が大前提です。もちろん、仮に末期ガンの方だったとしても、そこから何年も長生きされる可能性もありますので、何も対策をしないくらいでれば『暦年課税制度』を活用した贈与を行うことを、強くオススメ致します。

また年数に余裕がなくとも、お子様・お孫様などご家族が多い方ほど、とても効果的な制度です。理由は明確で、受贈者(贈与として財産をもらう方)ごと基礎控除の110万円が毎年発生するからです。つまりお子様・お孫様を合わせて受贈者が10名いたとすると、合計で1100万円(=110万円×10名)まで非課税で贈与することが可能です。

またあとは財産の中にある程度の現金をお持ちだということもオススメの条件になります。というのも、株式や不動産も『暦年課税制度』を活用することも可能ですが、贈与に必要な手続きを考えると、現金だととてもシンプルになります。現金であれば、手渡しではなく銀行口座間で振込をしていただき、合わせて『贈与契約書』を作成しておくくらいで済みます。

また生きている間に、財産を誰にいくら渡すのかコントロールすることができる為、遺産分割の手段としても、とても有効な制度となります。

 

まとめ

『暦年課税制度』はとても素晴らしい制度の一つです。特に、『時間的に余裕がある』『お子様・お孫様などご家族が多い』『現金が多い』『先に遺産分割しておきたい』という状況の方々は、まず間違いなく活用した方がお得な制度です。

またよく聞くお話として、贈与したお金を浪費しないか心配だという親御様もままいらっしゃいます。そのような時は、贈与した金額を元に、生命保険などの(損をしづらい)金融商品へ変えてしまうのも一つの手段です。

 

今回は『暦年課税制度』に関して、まとめましたが、実際の現場では『暦年課税制度』だけとか『相続時精算課税制度』だけで解決できないことの方がほとんどだと思います。その為、自分たちの状況の整理や、具体的な対策を検討する際は、税理士・弁護士・優秀な保険屋さんなどにご相談いただくことをオススメ致します。

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