公的年金制度の改正②

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少し前にまとめた『公的年金制度の改正』についての2回目の記事となります。前回の記事では、ほぼ全ての方に影響のある『老齢年金』についてまとめました。今回は、『遺族年金』について変更点をまとめていきます。『障害年金』はまた別でまとめていきます。

※公的年金制度改正に関する記事です

最初に、年金について基礎的な部分だけ説明します。一言で『年金』と表現される制度には、主に3種類の年金が存在します。それが『老齢年金』『遺族年金』『障害年金』です。よくニュースで取り上げられる年金は『老齢年金』で、毎月掛け金をきちんとお支払いただいている方は、65歳を過ぎると順次受け取ることができる年金です。

『遺族年金』『障害年金』は少し異なります。万が一が起きてしまった場合、国から支給される年金となります。大切なご家族を遺して亡くなってしまった場合、ご家族が受け取れるものが『遺族年金』です。交通事故などで身体に障害が残ってしまった場合、本人が受け取れるものが『障害年金』です。

厚生年金と共済年金の一元化

では今回の制度改正である、『厚生年金』と『共済年金』の一元化による影響をまとめていきます。『厚生年金』と『共済年金』で異なる部分を、ほとんど『厚生年金』のやり方に統一するような形で制度改正されるようです(一応補足しておきます。『厚生年金』とは民間企業でお勤めの方が加入されている制度です。それに対して『共済年金』は公務員の方が加入されている制度になります。今回は元々異なっていた民間企業と公務員の制度を一つに合わせるという制度改正なのです)。

 

遺族年金の変更点

遺族年金の変更点は以下の通りです。順番にそれぞれご説明します。

  • 子供の年齢要件
  • 配偶者の支給要件
  • 転給の廃止
  • 中高齢寡婦加算の条件

遺族年金改正

 

子供の年齢要件

共済年金の場合、障がい等級1級・2級の場合、年齢制限がなく受給できていました。それが今回の改正により、厚生年金同様に『障がい等級1級・2級』の場合でも20歳までしか、遺族年金を受給することができなくなります。障がい等級がない子供は、これまで同様に18歳に到達する年度の末日(原則、高校卒業まで)受給できます。

 

配偶者の支給要件

子供がいなく共働きで、公務員の妻が先に死亡されてしまった場合の条件が変更となります。元々は特に条件もなく、公務員の妻が先に死亡してしまった場合、夫の年齢が60歳を過ぎると『遺族共済年金』を受給することができました。今回の改正で、公務員の妻の死亡時の夫の年齢が55歳未満の場合、『遺族年金』を受給することができなくなります

 

転給の廃止

こちらも元々『遺族共済年金』のみに存在した制度です。遺族年金を受給されていた方が亡くなると、受給権が次の順位の方へ引き継ぐことができる制度です。『①配偶者及び子⇒②父母⇒③孫⇒④祖父母』という順位になります。『厚生年金』には存在しなかった制度であり、今回の制度改正で廃止されることになります。

 

中高齢寡婦加算の条件

子供がいない妻の場合、『中高齢寡婦加算』を受給できる年齢に差があったものが、今回の改正で『厚生年金』と『共済年金』で条件が統一されることになります。『遺族厚生年金』の場合、夫が死亡時の子供がいない妻の年齢が40歳以上65歳未満の場合、『中高齢寡婦加算』を受給できました。それに対して『遺族共済年金』の場合、夫が死亡時の子供がいない妻の年齢が30歳以上65歳未満の場合、(40歳以降に)『中高齢寡加算』を受給できました。年齢条件が統一され、40歳以上65歳未満となります。

 

まとめ

今回のような昨今の『公的年金制度』の制度改正の内容を見ていると、国としてどんどん支出を減らそうと努力していることを、とてもリアルに感じることができます。特に今回ご説明した内容は、万が一が起きてしまった場合の国からいただける『遺族共済年金』の支給要件が悪くなる(≒支給額の実質の減額)という内容です。公務員の方は是非とも現状のファイナンシャルプランライフプランを見直して、万が一が起きてしまったとしても、大切なご家族を守っていけるような生命保険に設計し直していただければ幸いです。

『障害年金』や『老齢年金』にも変更点はあるのですが、長くなってしまった為、また別でまとめさせていただきます。このブログは、私がこれまでに学んできたことを中心にまとめております。この生命保険についてのブログが、少しでも勉強のお役に立てたら幸いです。